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「眠っているような感覚」で治療?静脈内鎮静法を麻酔学会認定医が解説

【歯科恐怖症】「眠っているような感覚」で治療?静脈内鎮静法を歯科麻酔学会認定医が解説

 

「歯医者さんの治療椅子に座るだけで、心臓がドキドキして冷や汗が止まらない」

「治療器具が口の中に入ると、どうしても『オエッ』となって気分が悪くなってしまう」

このブログをご覧のあなたは、このような深い悩みをお持ちではないでしょうか。

実は、日々の診療の中で、歯科治療に対する強い不安や身体的な拒絶反応に悩んでいる患者さんとお会いすることは、決して珍しくありません。ですから、決してあなた一人だけが弱いわけではないのです。

もしあなたが、「痛いのが嫌だ」「怖いから行きたくない」と虫歯を放置してしまっているのであれば、それはあなたの勇気がないからではありません。

単に、あなたに合った「恐怖を感じない治療方法」と出会っていなかっただけなのです。

現代の歯科医療では、我慢や根性で治療を受ける時代は終わりました。

医学的なアプローチによって、恐怖心を和らげ、まるでうたた寝をしているような状態で治療を受ける。それが、私が専門とする「静脈内鎮静法(じょうみゃくないちんせいほう)」です。

この記事では、麻酔の専門家である私の視点から、静脈内鎮静法の仕組みや、手軽な「笑気麻酔」との違いについて解説します。

歯の悩みから解放され、安心して治療を受けるための第一歩を、私と一緒に踏み出しましょう!

静脈内鎮静法(セデーション)とは?「笑気麻酔」との違いや仕組みをわかりやすく解説

歯科治療の恐怖を和らげるために、当院では大きく分けて2つの方法をご用意しています。それぞれの特徴を知ることで、あなたに一番合う方法が見つかるはずです。

① まるでうたた寝?「静脈内鎮静法(セデーション)」

静脈内鎮静法とは、点滴から鎮静薬を血管の中に少しずつ入れ、リラックスした状態を作り出す方法です。

全身麻酔とは異なり、意識は「半分眠っているような、うっとりとした状態」になります。

例えば、暖かい春の日に縁側でうたた寝をしているような、とても心地よい感覚をイメージしてください。

入院の必要がなく、日帰りで治療を受けることが可能です。「気づいたら治療が終わっていた」と感じるほど、時間はあっという間に過ぎていきます。

② ほろ酔い気分でリラックス「笑気吸入鎮静法(笑気麻酔)」

「点滴の針を刺すのさえ怖い」という方には、「笑気麻酔(しょうきますい)」という選択肢もご提案しています。

これは、鼻から専用のマスクでガスを吸い込む方法です。お酒を飲んで「ほろ酔い」になったような、フワフワした気分になり、恐怖心が和らぎます。

静脈内鎮静法ほどの強力な効果はありませんが、治療後すぐに歩いて帰れるのがメリットです。「少しだけ怖い」「まずは軽い麻酔から試したい」という方におすすめです。

R dental clinic西新井では、この両方に対応しています。日本歯科麻酔学会の認定医である私が、あなたの体質に合わせて最適な方法をご提案します。

「歯医者が怖い」「えづいてしまう」歯科恐怖症や嘔吐反射の方に選ばれている理由

「いい大人が歯医者を怖がるなんて恥ずかしい」と思っていませんか?決してそんなことはありません。

歯科恐怖症の方は人口の約15〜20%もいると言われています。

さらに、口の中に物が入ると吐き気がする「嘔吐反射(おうとはんしゃ)」も、生理的な反応であり、あなたの気合でどうにかなるものではありません。

静脈内鎮静法は、まさにこうした悩みを持つ患者さんのためにあります。

薬の効果で脳の「不安を感じる部分」の働きが穏やかになるため、普段なら緊張でガチガチになってしまう方でも、体の力が抜けます。

また、嘔吐反射についても、鎮静状態になることで反射機能が鈍くなるため、型取りや奥歯の治療も「オエッ」とならずにスムーズに受けていただけるようになります。

院長である私自身が麻酔の専門家として、このメカニズムを深く理解しているからこそ、あなたの不安を否定することなく、医学的な根拠に基づいた優しいアプローチで治療をサポートできるのです。

治療中の記憶がなくなる?静脈内鎮静法の具体的なメリットと注意すべきデメリット

静脈内鎮静法を受けると、どのようなメリットがあるのか。専門家の視点からお話しします。

最大のメリットは「健忘効果(けんぼうこうか)」です。

これは、治療中の出来事や痛み、不快な音などの記憶が、治療後にほとんど残らないという効果のことです。

実際に当院の患者さんの多くが、「1〜2時間かかったはずなのに、体感では5分くらいだった」と驚かれます。嫌な記憶が残らないので、次回の治療へのハードルも下がります。また、血圧や脈拍の変動も抑えられるため、高血圧や心臓病などの持病をお持ちの方にとっても安全です。

一方で、注意点もあります。

当日は眠気やふらつきが残るため、ご自身での車や自転車の運転は禁止させていただいています。必ず公共交通機関を利用するか、送迎をお願いしてください。(※笑気麻酔の場合は、すぐ帰宅できるケースが多いです)

また、安全管理のために事前の検査が必要なため、初診当日にいきなり行うことはできません。

それでも、「まとめて治療を進めたい」「絶対に痛い思いをしたくない」という方には、デメリットを補って余りある価値があります。

安全な治療のために知っておきたい「歯科麻酔学会認定医」の重要性と当院の体制

静脈内鎮静法は非常に有用ですが、呼吸や循環を管理する高度な技術が不可欠です。実は、すべての歯科医師がこれを安全に実施できるわけではありません。

そこで重要になるのが「日本歯科麻酔学会認定医」という資格です。

これは厳しい審査に合格した「麻酔のプロ」の証です。多くの医院では麻酔医を外部から呼びますが、当院では院長である私自身がこの認定医資格を持っています。

大学病院の麻酔科で培った経験を活かし、生体モニターで全身状態を常に監視しながら私が責任を持って管理します。

この「麻酔の専門家が常駐している」という安心感こそが、当院の強みになりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

今回は、歯科治療の恐怖を和らげる「静脈内鎮静法」と「笑気麻酔」について、私なりの言葉で解説しました。

  • 静脈内鎮静法:
    点滴を使用。うたた寝のような状態で、痛みや記憶が消える。強い恐怖心がある方におすすめ。
  • 笑気麻酔:
    鼻マスクを使用。ほろ酔い気分でリラックス。手軽に不安を和らげたい方におすすめ。

「怖いから」と諦めていたその歯の悩みも、専門家である私がサポートすれば必ず解決できます。まずは相談することから始めてみてはいかがでしょうか。

 


 

監修 r dental clinic西新井

院長 横山 令平(よこやま りょうへい)

 

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