歯ぎしり・食いしばりの放置は危険です
睡眠中に無意識のうちに歯を強く噛みしめていたり、日中でも集中しているときに食いしばるクセがある方は要注意です。こうした歯ぎしりや食いしばりは、歯や顎だけでなく、全身にまで悪影響を及ぼす可能性があります。
当院では、これらの癖に起因する様々なトラブルの治療に対応しております。ご家族に歯ぎしりを指摘された方や、自分で食いしばりの自覚がある方は、ぜひ早めにご相談ください。
歯ぎしりが歯や顎にかける力は体重の2~5倍
私たちが無意識に行っている歯ぎしりには、想像以上の力が加わっています。噛む力は一般的に体重の2〜5倍といわれており、それだけの圧力が歯や顎に日々かかっていることになります。中には、歯をこすり合わせたり、カチカチとぶつけ合うようなタイプの歯ぎしりもあり、気づかぬうちに歯がすり減ったり、顎に深刻なダメージを与えていることがあります。
歯ぎしり・食いしばりを疑う症状
- 朝起きた時に顎周辺の筋肉が張っていたり疲れを感じることがある
- 睡眠中に歯ぎしりをしていると家族に言われたことがある
- エラが張ってきて、以前よりも顔が大きく見えるように感じる
- 緊張時や集中時に無意識で歯を強く噛みしめていることがある
- 詰め物や被せ物が頻繁に外れる経験がある
- 肩こりや頭痛に悩まされることが多い
- 冷たいものがしみる歯がある(知覚過敏)
- 頬の筋肉がよくこわばっている
- 口内炎ができやすい
歯ぎしり・食いしばりの原因
ストレス
精神的なストレスや体の疲れが蓄積されることで、無意識に歯を噛みしめる行動が起こりやすくなります。
集中している状態
仕事やスポーツ、勉強などに集中しているとき、気づかぬうちに食いしばりが起きていることがあります。
噛み合わせが悪い
虫歯の治療後に高さが合っていない被せ物や、歯並びの乱れが原因で噛み合わせに違和感を覚え、それがストレスとなって歯ぎしりを引き起こすことがあります。
飲酒、喫煙
浅い睡眠(レム睡眠)のときに歯ぎしりは起こりやすく、アルコールやタバコの影響で睡眠の質が低下することで、そのリスクが高まります。
歯ぎしり・食いしばりが招くリスク
- 歯にヒビが入ったり、割れてしまうことがある
- 歯の表面がすり減り、噛む機能が低下する
- 歯並びに乱れが生じて噛み合わせが悪化する
- 歯周病のリスクが高まり、歯ぐきが下がることもある
- 知覚過敏が起こりやすくなる
- 顎がスムーズに開かなくなったり、音が鳴るようになる
- 噛むときに顎の痛みを感じるようになる
- 慢性的な頭痛や肩こりを引き起こす
- 顎や首、肩の筋肉のバランスが崩れて、腰痛につながることもある
歯ぎしり・食いしばりの治療
就寝時に装着するナイトガード(マウスピース)は、歯と顎への負担を軽減し、歯ぎしりや食いしばりによるダメージを和らげる治療法です。透明で目立ちにくく、装着感も軽いため、日常生活に支障なくご使用いただけます。
スポーツマウスガードについて
当院では、スポーツ時に装着するカスタムメイドのマウスガードの作製も行っております。スポーツ中に起こる歯の破折や口腔内の裂傷を防ぐだけでなく、しっかりと噛みしめることによる集中力の向上にもつながります。ラグビーやボクシングなど接触が多い競技では装着が義務化されており、安全面だけでなく競技力アップを目指す方にもおすすめです。